・・・研究開発、生産、販売、さらにはグループ企業と、各地に数多くの拠点をお持ちの御社で、ICTをどのように活用なさっているか、大変興味深いのですが。
渡辺課長(以下渡辺さん) 社内的には、生産管理、出荷管理、販売管理、そして総務関係業務の管理といった情報管理ならびに通信を管理する基幹システムが中心ですね。加えて、国内27の拠点をつないで営業戦略や販売実績などを話し合うテレビ会議システムを運用しています。
一方、社外的にはインターネットホームページを活用して、市場の一般のお客様への広報活動、株主様への情報提供、採用情報の提供などを行っています。
組織としては、私どもの業務課を統括部署として情報を一元化し、各部門に管理責任者を置いて、それぞれの有機的な連携を図っています。
・・・ICT化推進の契機は何だったのでしょうか。 渡辺さん
営業規模の拡大と、拠点の増加に伴い、情報通信網の確立が不可欠になったのです。きのこの資材卸から食品を生産販売する企業への業態転換も、情報化を進めるひとつのきっかけだったといえるでしょう。 柳澤主任(以下柳澤さん)
80年代中頃、スーパーの営業担当者の端末からオンラインで受発注できる体制を電話回線を使って始めたのを皮切りに、NTTのフレームリレー回線、そして光回線へと、時代に応じてインフラの切り替えを図りながらデータ通信の高速化、大容量化を実現してきました。現場の作業・業務を効率化させて社員の負担軽減を図るのはもちろんですが、情報伝達のスピードをアップさせ、スーパーなど流通業のお客様の先進的なコミュニケーション手段に対応させていく必要もありました。2009年度の段階で、すべての拠点の光回線化を完了しています。
それに伴い、全拠点を結んでテレビ会議 を行うことが可能になりました。出張コストや移動時間の大幅な低減が実現したのに加え、必要に迫られていた幹部クラスの会議頻度を向上させることができ、非常に役立っていますね。 渡辺さん
さらに足回りの強化を図ることを目的に、新規の基幹システムの構築を進めているところです。 |